SOL.NET TOP > SOL INTERVIEW > NO.023 兼松佳宏 氏・坪根育美 氏
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地球の「当たり前」を作る

株式会社 ビオピオ 取締役 兼松 佳宏 氏

greenz.jp 副編集長 坪根 育美 氏

兼松佳宏 氏

1979年秋田生まれ。greenz.jpクリエイティブディレクター/デザインジャーナリスト、株式会社ビオピオ取

締役。「デザインとビジネスとサステナビリティ」をつなぐクリエイティブエージェンシーWhynotnotice

inc.で、NPOのウェブサイト制作や執筆、イベントプロデュースなどを行っている。

2008年には新会社biopio(ビオピオ)を設立し取締役就任。世界のエコアイデアを集めたニュースサイト

"greenz.jp"の運営やソーシャルクリエイティブな案件を中心にプロジェクトを展開中。

-

坪根育美 氏

インテリアショップの販売員、マクロビオティックのシェフ、女性サイトの編集など様々な職を経験した後、

greenz入社。現在は、greenz.jpの副編集長としてグリーンなメディア作りに携わる。

ワクワクしたり、考えてみたり、そんな両面をもった魅力的なサイトをgreenzを取り囲む人たちと作り上げ

るのが目標。

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 エコスゴイ未来を発信!!

- greenz.jpの事業内容について教えてください。

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兼松氏:greenz.jpは、世界と日本のエコスゴイ未来が読めるウェブマガジンです。

    エコで持続可能で平和でわくわくする社会を実現するためのヒントを、毎日発信しています。

    以前は自分たちで記事を書いていたのですが、今は多くのライターやブロガーに参加していただき、

    コンスタントに記事が上がるようになりました。僕自身が毎朝記事のアップを楽しみにしている感じ

    です(笑)。

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- どうやって収益をあげているのですか?

-

坪根氏:基本的には収益は記事の配信でまかなっています。

    例えばYahoo!きっず、MOTTAINAI Lab、ap bankが運営している「eco-reso web」などですね。

    最近では世界で最も影響力があると言われる海外のエコメディア「Tree Hugger」と提携をはじめ

    ました。greenz.jpが配信している日本ならではの記事を世界に提供し、逆にTree Huggerの記事を

    greenz,jpにアップしています。

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 ニュートラルなメディア

- 広告があまり入っていないのは、どうしてでしょうか?

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坪根氏:greenz.jpは元々オープンなメディアなので、広告があることによって、やりたいことに制限がか

    かってしまうことは避けたいんです。

-

兼松氏:補足すると、広告自体が悪いという意味ではないんですよ。広告=応援と捉えれば、積極的に広告は

    掲載したいと思っています。ただ、単なるバナーの切り売りとかだと面白くないですし、それに奔走

    するのはちょっと違うと思っていて。なので、今は新しい広告モデルを検討しています。

    ただ、そもそもメディアとしてはそこまで収益をあげようとは思っていないんです。

    人件費や取材費などがトントンなら今のところはOKと、チーム内ではコンセンサスがとれてます。

-

    多様な価値観を共有するためには、多様な方々のコミットメントが必要です。

    のために、はっきり非営利というニュートラルなスタンスを明確にして、なるべく多くの方が参加

    できるようなメディアにしてゆきたいと思っています。そしてgreenz.jpを通じた出会いが、めぐり

    めぐってビオピオの事業にプラスになればいいですね。

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 既存のビジネスモデルを変える、外圧的キャラクター

- それでは、ビオピオについて教えてください。

-

兼松氏:ビオピオは今のところ、クリエイティブと編集がメインの業務です。

     greenz.jpで発信している記事も関係しそうな、環境をテーマとした案件やCSRコンテンツなどがやはり多いです

     ね。コンセプトを一から考えることができるクリエイティブディレクター集団を目指しています。

     今はクライアントが既存のビジネスモデルを変えていくために、ある意味"外圧的"な立ち位置でプロジェクトに

     お誘いいただく場合が増えてきましたね。

-

- 具体的にどのようなことをしているのですか?

-

兼松氏:編集の仕事でいうと、最近ではデザイン会社向けのカタログでGreen Design Newsというコーナーを担当して

     います。「すぐに使えるエコ印刷術」や「今さら聞けないキーワードの解説(カーボンオフセット等)」などの記事

     を提供しています。案件としてCSRや環境に関する仕事が増えているなかでデザイナー達も意識が高まって

     いますし、クライアントに対して「この作り方だとエコじゃないですよね」と指摘できるようなデザイナーが、少し

     でも増えればいいですね。

-

     他には、大手町・丸の内・有楽町という街のコミィニティの「CSRレポート」を編集したり、7月に行われたap bank

     fes '08では、会場の様子を取材して即アップする、「eco-reso web速報ステーション」を担当しました。

     今後は請け負い仕事だけでなく、もっと僕たち自身のビジョンをコンテンツにできるようにしたいですね。

     10月にBioneersというカンファレンスに出かけたり、来年に向けていろいろ仕込んでいるところです。

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- greenz.jp設立のきっかけを教えてください。

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兼松氏:言い出しっぺはBeGoodCafe代表のシキタさんなんです。

     彼が自分たちの周りの出来事をしっかりと発信できるメディアをつくりたいと言ったのがきっかけでした。

     そこでソトコトで編集をしていた鈴木菜央(greenz.jp編集長/ビオピオ取締役)やウェブデザイナーのボクが集

     まったのがはじまりです。2006年の春でしたね。

     最初は営利目的も考えていたのですが、なかなか難しいものでした。そこで2006年の暮れに鈴木とBeGood

     Cafeのセールスマネージャーをしていた松原広美(ビオピオ代表取締役)が非営利メディアとして続けようと引

     き取ったんです。運営している僕たち自身が大きな可能性を感じていたし、「もったいない!」と思って。

     その後2007年の夏頃からリニューアルを進めて、9月に本格的に再スタートしました。

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     正直にいうと去年は、とにかく食べていくことに手一杯で、なかなかサイトの更新まで手がまわらなくって・・・。

     ようやく今年になって専任スタッフとして坪根が入ってくれたおかげで、だいぶ助かりました。

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坪根氏:初めてgreenz.jpを見たときに今までのエコサイトとは違う魅力を感じました。

     それでたまにサイトに訪れていたのですが、その当時は更新もまちまちのような状態で、次第に「私ならこうす

     るのに!」と思うようになっていったんですよね。そうしたら、募集のページを見つけて。それで「私が入らないと

     このサイトは無くなっちゃう!!!」という思いで応募しました(笑)

     とは言うものの、実は応募がたくさん来ていたみたいで、なかなか返事がこなかったんですよ。

     それで、実際に自分が入社したらこれが出来ます、こうしますっていうのをまとめてもう一度気持ちをメールで

     伝えました。無事にその2日後に選考結果のメールがきて、入社することができ、現在に至ります。

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兼松氏:チームの中に「私がいなきゃ潰れちゃう!」って思ってくれる人がいる事は、とても大切だと思いますね。

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 矛盾のないサステナブルな社会へ

- お二人それぞれのビジョンは?

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兼松氏:一言で言うと、矛盾を感じることが少ない社会にしていきたいですね。

     その人自身が自分の役割を明確に意識できて、「ココにいていいんだ」としっかり感じられるような居場所があ

     る社会です。ビオピオも社会の一員ですから、仕事を通じてそれに貢献したいです。

     ビオピオの取締役として、常に大切にしているのは、「信頼ベースの仕事」ということ。

     当たり前のことかもしれませんが、不信から入る仕事は本当に非効率です。やはり最終的には個人と個人で

     すから、ビジネスでありつつもお互いを尊重しあえる関係で、どんどん楽しめて意義のある仕事をつくっていき

     たいです。

-

坪根氏:私はサスティナブルで平和な社会になればいいと思いますね。

     エコはあくまでもキッカケであって、エコを通してその裏にある本質まで見ることが大切なんです。

     一言で環境問題と言っても、その背景には、格差社会や貧困等さまざまな問題が複雑に絡み合っています。

     例えば「モノを買う」という行為ひとつにしても、その裏には児童労働やアンフェアなトレードが隠れている場合

     もある。こういった物事の奧にある様々な問題を知るキッカケをgreenzで提供していきたいですね。

     さらに、「こうあるべきだ、こう考えろ」というような情報ではなく、読者がわくわくして、「何かやってみよう!」とい

     う気持ちになることによって次のアクションにつながるようなものを発信していければと思っています。

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 社会を変えなくてもいいような社会を

- 若者へのメッセージをどうぞ。

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兼松氏:今の学生は、本当に意識が高いと思います。ただ、名刺の受け渡しや電話の応対とか社会に出れば普通にで

     きるようようなことを先取りするのと、学生だからこそ許されるぶっ飛んだことを考えるのとでは、大きな違いが

     あるように思う。そういう意味で、普通の社会人ならやらないようなことを敢えてやってほしいですね。

-

     なんというか、僕なんかは違和感を感じまくりなわけです。「タクシーって同じ方向の人が相乗できる方がエコ

     だよな」とか、「税金をもっと前向きに払える仕組みはないのかな」とか小さなことに日々悶々。

     だからこそ、はみ出してなんぼだし、そうしないと見えないことがたくさんあるはずなので。

     あとはむしろ僕たちにいろんなことを教えて欲しいです。

     この記事をきっかけに、一緒に何かプロジェクトが出来る仲間が見つかれば最高ですね。

     greenz.jpの記事を見てピンときたら、いつでもwelcome@greenz.jpまでご連絡ください!

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坪根氏:私の周りにも社会起業家と呼ばれる人や目指している人はたくさんいるのですが、近い将来、社会起業家だら

     けになりそうですね(笑)もし、sol.netの読者の中にも社会起業家を目指している人がいるのであれば何が目的

     なのか、ゴールはどこなのかということを考えて一歩づつ進んでいってほしいです。

     一番の目標は「社会を変えなくてもいいような社会」。そんな社会を一緒に作っていければいいですね。

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- 本日はお忙しい中、有難う御座いました。

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 編集後記

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今回のインタビューを通して、「物事の本質がどこにあるのか」を見つけることが大事だと感じました。

「本当に地球のためになることって何?」ということを一人一人が考える時かもしれませんね。

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『greenz.jp』 URL: http://greenz.jp/

『Whynotnotice inc.』 URL: http://www.whynotnotice.com/

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